173 『お客様:タイプ別攻略法』

『お客様:タイプ別攻略法』

 ◎一人一人に適した対応!・・・「コミュニケーション活性化のコツ」

「毎日たくさんのお客様と接していますが、一人一人に適した対応が難しくて困っています」・

「多くの取引先を相手に仕事をしていますが、相手方ごとに、どんな接し方がよいのかを考えてしまいます」

・・・と迷いの日々。

 日々たくさんの人を相手にする仕事では、一人一人の特徴に対応して関わりを築くことは難しいものです。

そのような悩みを解決するヒントをご紹介致します。

それは、社会言語学(社会の中でことばがどのように使われているかを分析する学問)という分野で

唱えられております、「スピーチ・アコモデーション理論」というものです。

 これは、「話し手は、相手に受け入れられるために、自分の話し方のスタイルを

相手のスタイルに近づけようとする」という考え方です。

具体的には、単語・発音・内容・ポーズ・話す速度・話の長さなどを参考にしているとされます。

 例えば、子どもに対して大人が「いっしょうけんめい、がんばろうね。できるかな〜?」と

幼い言葉を使って話すケース。

 例えば、子どもが友だちの親と話すときには、友だちと話すときよりも丁寧な話し方になる、というケース。

 このように、聞き手の年齢・スタイルに話し手が合わせることで、

伝えたい内容を確実に伝えようとする働きのことを、スピーチ・アコモデーション理論と呼んでいます。

 アメリカのある電気製品の大型販売店では、セールスマンのトレーニングに

スピーチ・アコモデーションを生かしております。

具体的には、顧客を「実行型」・「説得型」・「忍耐型」・「分析型」という4タイプに分類し、

それぞれのタイプごとに話しかける際の単語を少しずつ変えることにしました。

・実行型のお客さんには、「結果、時間の節約」というフレーズ

・説得型のお客さんには、「最新、現代的」というフレーズ

・忍耐型のお客さんには、「快適、長持ちする」というフレーズ

・分析型のお客さんには、「事実、機能的」というフレーズ

を意識的に使ったところ、顧客と友好的な関係を築けました。

その他、

目でみてはじめて理解・納得する「視覚型」のお客さん・

耳で聞いてはじめて理解・納得する「聴覚型」のお客さん・

手でさわったりしてはじめて理解・納得する「運動感覚型」のお客さんという分類もあります。

相手のタイプを分析し、内容だけでなく話し方も相手に近づけて行く。

それが、いろんな人とうまく仕事をしていくポイントです!