『2・6・2の法則』
◎組織論2・6・2の法則・・・空気を変える!
「組織論2・6・2の法則」とは、組織は「20%のできる人」・「60%の普通の人」
・「20%のできない人」に構成されやすいとした法則です。
これは人間のみならず、アリ等でも同様に「働くアリ」・「働くふりをするアリ」
・「働かないアリ」の3種類に分けられ、この配分も「2・6・2」になると言われています。
この「2・6・2の法則」で興味深いのは、ある層の構成員が抜けても、
残った構成員によって自然と「2・6・2」に再構成するということです。
たとえば「できる人」が組織からいなくなっても、「普通の人」から再び「できる人」が20%現れてくるのです。
これは「できない人」が抜けても同様です。アリの世界でも同じで、
「働くアリ」を集団から意図的に除いても、他の80%のアリの中から「働くアリ」が誕生してきます。
採用で「できる人」ばかり集めても、組織が「できる人」ばかりにはなりませんし、
リーダークラスがある事情で抜けてしまっても、残ったメンバーからリーダーが生まれてくるのです。
この「2・6・2の法則」は「人単位」でもありますし「組織単位」でも存在します。
「優秀な部署」・「普通の部署」・「物足りない部署」、「素晴らしい会社」
・「普通の会社」・「ダメな会社」と構成されるのです。
この法則を知ることで残酷と感じることもあれば、救われることもあります。
絶対的な評価からしますと「いまひとつ」の人材でありましても、
業界の中で「素晴らしい会社」に運よく勤めることができ、運よく「素晴らしい部署」に配属されましたら、
素晴らしい結果が残せます。反対に、人材としては力がありましても
、運悪く「ダメな会社」に就き、「ダメな部署」に配属されてしまったら、なかなか這い上がれません。
ヒドイ場合は、その組織の「空気」に染まり、自分のポテンシャル自体を下げてしまうことになります。
それでは、ダメな組織から抜け出すにはどうすれば良いのでしょうか?
組織風土は人の価値基準を決定付けるインパクトの強い要素です。
それは、特定の脳の神経細胞(俗称:ミラーニューロン)が原因です。
人は近くにいる人の言動のみならず思考までも無意識に脳に移行してしまうものです。
同じレベルの構成員で、組織改革がうまくいかないのはそのせいです。
家庭のことでも、企業のことでも、外部のカウンセラー・コーチ・コンサルタントに「変革」を依頼するのは、
その人物のスキルや能力もさることながら、同じ組織の「空気」に染まっていないということに
重きを置かれるからです。
外部の人材を招聘することと共に重要なことは、積極的に外の空気を吸いに出かけることです。
いろいろな会社や組織の人が集まるセミナーや勉強会、朝会などに出かけるのもよいでしょう。
違う空気に触れ続けることで「感化」され、現在属している層から抜け出すチャンスが手に入ります。
自分が「2・6・2」のどこに位置するのか?
外部のセミナーや勉強会に参加し、意欲の高い人々と触れ合ったとき、
「楽しい」・「安らぐ」などと思えるようでしたら、現在属している層から抜け出すことが可能です。
反対に、問題意識の高い人たちと一緒にいると「しっくりこない」・「居心地が悪い」と感じるようでしたら、
今の層にどっぷり浸かりこんでいる証拠で危険です。
「しっくりくる」か「しっくりこない」か、という感覚的なものを判断基準にして下さい。
自分を変える。組織を変える。……と考えたとき、普段触れている「空気」を変えることがとても重要です。
過去の歴史によって淀んでしまった「空気」は、なかなか変えられません。
外に存在する「空気」をうまく取り入れていきましょう。自身の心に新しい空気を取り入れましょう。
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