297[ 隠れ疲労 ]◎突然ガクッと疲れを感じる「隠れ疲労」の解消法

[ 隠れ疲労 ]

◎突然ガクッと疲れを感じる「隠れ疲労」の解消法

疲れを感じるということは、体からの注意信号。

「体を休めないと、体調を崩しますよ」というサインでもあるのです。

<ガクッとくる疲れ>

「あぁ、疲れたぁ」と思わず口に出てしまうことはありませんか?

ネガティブな疲れをつぶやくことに良い印象を持たないかたも多いかもしれませんが、

口に出して「疲れ」を表現し、グチることも、時には必要です。

「自分の疲れを周りに伝えると、不快な気分にさせてしまうかも」と控えて、

周りを気付かうことも大切なことかもしれませんが、疲れを隠してため込み続けたり、

疲れた自分に気付かないふりをしたりしておりますと、

のちのち急な不調となって重大な影響を及ぼすことになりかねないのです。

<多忙な人は要注意! 見逃しやすい体からの緊急サイン>

実は「疲れを隠してしまう」・「疲れが隠れてしまう」という状態は意外と多いものです。

仕事に追われて多忙極まりないかたは、疲れを感じていても「やるしかない」と

いう意識になりがちで、疲れから意識を逸らせ、

やり過ごしてしまうということも少なくないでしょう。

また、たとえ疲れていたとしても、疲れが表に出ないのは元気で

パワーがみなぎっている証拠だと良いように解釈するかたもおられるかもしれません。

しかし、これはとても危険なことなのです。

そもそも疲れを感じるということは、体からの危険を知らせるもの。

「そろそろ体を休めないと、体調を崩しますよ」・「これ以上頑張っても集中力も途切れて、仕事の能率が低下しますよ」といったサインでもあるのです。

<小さな体調不良が続くのは「隠れ疲労」が原因かも>

「疲れ」の感じ方には個人差があります。

本当はとても疲れているのにさほど疲れを感じないということは、

多少の無理がきく体として他のかたへ自慢できるかもしれません。

ですが、「疲れ」の実感をぼやかしてしまいますと、

急激にガクッと体調を崩す可能性を高めてしまうのです。

疲れの感じ方に個人差がある理由には、心理的な作用がかかわっています。

例えば、睡眠不足で仕事の疲れがなかなか抜けなくても、「明日は大好きなゴルフに行くんだ!」と

ワクワクしていると、早朝にも関わらず頭もスッキリ目覚めてしまうのではないでしょうか?

このように好きなことに対しては、疲労をさほど感じなくなる、というケースは少なくありません。

ですが、この例でいえる危険なポイントは、「疲れを隠してしまった」ということです。

もちろんリフレッシュも良いですが、本来であればゴルフに行かずゆっくり休息をとり、

疲労回復にあてる時間を持つべきなのです。

好きなことができるといった楽しい気持ちは、

疲労を感じる体からの危険シグナルを鈍らせてしまいます。

疲労が回復しないまま、また1週間がスタートするとなりますと、

体力や気力は持続できるのでしょうか? 連日の残業で寝不足が続いているような

過酷な状態に直面しても、「気持ちを切り替えれば大丈夫!」と自分を今以上に頑張らせ、

気合いで乗り越えてしまうかたこそ「隠れ疲労」に陥りやすいのです。

過酷な状況を乗り越えること自体を「楽しい!」と感じることができるかたでも、

そういった気持ちとは裏腹に、身体は「休みたい……寝かせてほしい」と

疲労回復を要求しているかもしれません。

<「隠れ疲労度」セルフチェック>

以下の項目で当てはまるものが多いほど、隠れ疲労状態に陥りやすいタイプといえます。

最悪の場合は突然倒れてしまい過労死に、などということにもなりかねません。

いくつ当てはまるかチェックしてみましょう。

①多少疲れていても、楽しいイベントなどには参加すると疲れが消える。

②人から頼られると、はりきって頑張るタイプだ。

③大きな課題を成し終えたあとの達成感や充実感は、たまらなく好きだ。

④自分へのご褒美があれば、つらいことでも乗り越えられる。

⑤休日は、なるべく遊びや買い物など外出をするようにしている。

⑥寝ている時間がもったいなく感じるので、眠くても起きて趣味などの時間に当てている。

⑦責任感のある仕事を任されていて、今、まさにやる気に満ち溢れている。

・・・みなさんはいくつ当てはまりましたか? そのまま下記に進み、ご自身のライフスタイルや

1カ月のスケジュールを客観的に見直してみましょう。

<大切なのは、のんびりする時間:心身の積極的な休養を>

客観的に自分の行動を見てみませんと、その頑張り過ぎの状態に気が付かないことが

「隠れ疲労」によって倒れてしまうかたの問題点でもあるのです。

次のような傾向がみられる場合、空き時間があれば、積極的に「身も心も休ませる」に徹してください。

①睡眠不足になりがち。

②ぼ~っとリラックスする時間が足りない。

③食事をきちんととる時間が少ない。

④心身を活動的に維持している時間が長い。

⑤休息時間や疲労回復時間が少ないかたで、健康のためと称して毎週スポーツに励んでいる。

・・・リフレッシュはもちろん大切ですが、ストレス解消のためにと

あちこち遊び回るのもほどほどに。

時には体の力を抜きながら、のんびりと過ごすことも大切なのです。

人生一度きり。

『明るく楽しく、おおらかに』日々、心身健康に過ごしたいものです。