308[ 家族に感謝を伝える ]◎感情を克服する!経営が良くなる会社となかなか変わらない会社

[ 家族に感謝を伝える ]

◎感情を克服する!
経営が良くなる会社となかなか変わらない会社

・・・両者の違いの一つが、経営者が自らの感情を克服できるかどうかということです。

部下に日頃の感謝を伝えた方がいいと思っていても照れくさくて伝えられない。

部下を叱らなければいけないと思っていても恐くて叱れない。

会社の将来を考えると重要なことだと分かっているが、

面倒くさくてずっと後回しになっている。

<照れくさい、面倒くさいが経営の大敵>

こういった照れくさい・恐い・面倒くさいという感情が邪魔をして

経営のパフォーマンスを下げています。

この感情が経営のパフォーマンスをどれだけ下げているか、

それはもしこの感情が存在しなかった場合をイメージしていただくとお分かりになるでしょう。

頭では、やった方がいいことは分かっている。

でも、感情が邪魔をして実行に移せない。

そのような状況にあっては、どんなに良いヒントやアイデアを得たとしても、

現状が変わることはありません。

これは経営に限った話ではないのです。

本を読んだり、セミナーを受けたり、こういった記事を読んだりして、

「これはすごい!」という知識を得たとしても、それをいざ実行に移すとなりますと、

面倒くさい・照れくさい・恐いといった感情が邪魔をして実行に移せなければ、現状は変わりません。

この「頭では分かっているが感情が言うことを聞かない」という状態に悩まされて

自らの可能性を潰しているかたがどれだけおられるのでしょうか。

知性を司る脳の部分と感情を司る脳の部分とは異なります。

そのため、こういった葛藤が生まれるのです。

この感情を克服するために必要な「感情の解説」を把握し、

ハードルの低い目標から始めて感情を克服した成功体験を積み重ねて頂くことで、経営や日常の状況が大きく変わり始めます。

ある経営者のかたは、部下を褒めることの大切さを学ばれた際に、

「確かにその通りだと思ったが、自分はいつも部下を怒ってばかりで褒めた試しがない。

そんな自分が今さら部下を褒めるなんて照れくさくてできない。

」の思いのかたが、部下の仕事ぶりで良い点を見つけたら「悪くない」と言うことを

目標にされ、照れくさいという感情を克服することに取り組まれました。

そして、報告書がよく書けていたら「よく書けている!」と褒め、

プレゼンが良かったら「顧客の反応は良かったぞ!」と褒める。

そのように、照れくさいという感情を克服した事実を成功体験として

自分の中で積み上げていかれました。

<自己効力感>
その結果、今では抵抗なく部下を褒めることができるようになり、

厳しく叱りつつも、褒めるべきところはしっかり褒めることで、

部下のモチベーションがずいぶん上がったといいます。

「自己効力感」という言葉があります。

これは何らかの目標を立てて、その目標を達成できる自信のことをいいます。

この自己効力感を高めるための方法として、「成功体験を得る 、

同じような立場のかたが努力して成功しているのを見る、論理的に励まされる」

といったことが挙げられますが、この中で最も効果が高いのが成功体験を得ることです。

そのため、成功体験を積み、自己効力感を高めていくことで、より高いハードルの目標も

クリアできるようになっていきます。

特に、照れくさいという感情の克服は人生を変えるほどの展開をもたらすことがあります。

この感情の克服で多くのかたがハードルが高いと感じられますことが、

両親に「生んでくれてありがとう」・「育ててくれてありがとう」と伝えることです。

このことは、いつかは言った方が良いということは分かっていても

なかなか伝えることができないものです。

ただ、このことをしっかり親に伝えることができた人生と、

伝えることができなかった人生とを比べれば、人生の豊かさは大きく異なります。

照れくさいという感情の克服を小さな成功体験を積み重ねることから始めて

自己効力感を高めていった結果、両親に感謝の言葉を伝えることもできたというかたが

多数おられます。

<両親に言えた感謝の言葉>
その中のお一人のエピソードをご紹介いたします。

「これまでなかなか伝えられなかったが、意を決して実家に帰省した際に、

折を見て両親に育ててくれてありがとう、感謝してると伝えた。

照れくさくて、うまく言えたかどうかは分からない。

でも何とか伝えることはできた。

母は嬉しそうに笑顔で聞いてくれた。

いつも厳格で無口な父は意外にも涙をこぼしながらこう言った。

俺は親が生きているうちに感謝の言葉を伝えることができなかった。

ものすごく後悔している。

だけど、お前はこうやって親が元気なうちに感謝の言葉を伝えてくれた。

お前は偉いな。

父親は、これまで自分を褒めることなどなかった。

そんな父親が自分を褒めてくれた。

嬉しくて自分も涙がこぼれてきた。

帰り際、いつもは玄関まで見送りに来てくれるのは母だけだが、この日は父も玄関まで見送りに来てくれた。

そんな姿が嬉しかった。

」あるいは、夫や妻に「いつもありがとう」というのが自分の中では最も照れくさいという方もおられます。

あるかたが照れくさいを克服して奥様に感謝の言葉を伝えたエピソードがあります。

「結婚してからもう20年以上が経つ。

夫婦関係は冷え切っており、会話をかわすことも多くない。

このままだといけないと思いながら日々を過ごしていた。

そこで妻の誕生日に日頃の感謝を伝えることにした。

少し高めの居酒屋を予約し、そこで酒の力も借りながらも、いつもありがとうな。

なかなか口に出して言えてないけど感謝してるよと伝えた。

ものすごく照れくさかった。

こんな思いをしたのは何十年ぶりかもしれない。

すると、妻は少し驚いてはいたものの、涙をぽろぽろこぼしながら喜んでくれた。

まさか涙を流すとは思わなかった。

本当に伝えて良かった。

その日以来、妻の機嫌がよく、夫婦関係は明らかに変わった。

」これまでたくさんのかたからこのように照れくさいを克服して感謝を伝えたというご報告を頂いております。

ご報告を頂くたびにこちらの目頭も熱くなります。


<ビジネスのステージが上がった>


そして、こういったご報告をお聞きいたします中で、

ある不思議な傾向に気づきました。

それはご報告を頂いたかたのうち、3分の1くらいのかたからは、

「これまでにないくらいの大きな案件がくるようになった」

・「ずいぶんと受注が増えて急に忙しくなった」

・「とても良い物件が見つかったので支店を出すことができた」というように、

ビジネスに好影響が起きているとのご報告を頂いていることです。

「明らかにビジネスのステージが上がりました」とおっしゃるかたがいらっしゃいます。

自らの感情を克服し、「家族に感謝の言葉を伝える。

それによってビジネスの状況が好転する。

ここに科学的な因果関係を見出すことは難しい」ですが、

事実としてそのような事例を数多く頂戴いたしております。

このように、自らの感情と向き合い、克服できるようになることで、経営やビジネス、

人生の展開は大きく変わります。

そのため、感情を克服することについて自己効力感を高めることが持つ意義は、

はかりしれないと言えます。

まずは「小さなことから自分の感情と向き合い、克服するという成功体験を得る。」

それが感情を克服することについての自己効力感を高める大きな一歩になります。

その一歩は、人生を豊かにする上でも大きな意義を持つ一歩になります!