[ 会話のずれ ]
◎なぜあの人との会話はズレるのか?
・・・「話がかみ合わない人」を無くす5つの秘策!
「めっきり寒くなりましたね」という問いかけに「明日は披露宴に出席するんですよ」と
答えがあったら、あなたはどう思いますか?想像していた答えは
「そうですね、私は寒いのが苦手なんです」とか、「もう真冬ですものね」といったところでしょう。
それなのに「明日は披露宴に参加するんですよ」という答えでは、
話がかみ合わないと思うでしょう。
「気温や気候に関する答え」が返ってくるのが普通なのに、
なぜ披露宴というフレーズが出てくるのかと、理解に苦しむ人が多いのではないでしょうか。
しかし、よく考えてみますと、相手は「寒い日に披露宴に出席するのは大変だ」
・「晴れ着の寒さ対策をどうしたらいいのか」といった思いから、
「明日は披露宴に出席するんですよ」と、答えたのかもしれません。
もし、そういう意図での受け答えであれば、想像していた「気温や気候に関する答え」と
それほどずれているわけではありません。
相手はきちんと答えているのです。
・・・価値観の押し付けや専門用語の多用は、かみ合わない議論を招きがちです。
≪5つのポイントをチェック≫
このように話がかみ合わないのは、誰しも考え方や感性、
話しぶりなどのコミュニケーションの基礎が異なるからです。
話が合う相手は、この基礎が似ているのであって、そうしたケースのほうが少ないかもしれません。
そこを理解すれば「話がかみ合わないのは、私の話し方が悪いから」と深刻になったり、
相手に対して「人の話を聞いていないのではないか?」と不快になったりすることも減るでしょう。
こちらの常識が相手の常識ではないことも珍しくないのです。
そうはいっても、話がかみ合わないのは気持ちのいいものではありません。
そんなときは次の5つのポイントを押さえてみましょう。
<1.相手に苦手意識を持たないようにする>
話がかみ合わないと、つい相手から視線をそらせてしまうものです。
しかし、そうした行動は相手を拒絶するのも同じです。
そこは冷静になって、相手の考えそのものに意識を向けましょう。
同時に、話し方の「個性」に気付く気持ちも持ちたいもの。
ちゃんと向き合えば、はっきりした物言いを好む人や、オブラートに包んだ話し方をする人、
あまり表情を出さずに聞く人など、様々な話し方・聞き方があるとわかります。
<2.自分の価値観を押し付けない>
私自身、「こう言えば普通は好ましい返事がもらえるはず」という自分の価値観に基づいて
説得を試みて失敗したことがあります。
「私だったら絶対に納得するのに」という思いで商談を進めていたら、
相手から「そうやっていつも『イエス』と言わせているのでしょうが、私には通用しない。
企みが見え見えですよ。」と言われ、返す言葉もありませんでした。
自分の価値観を押し付けて会話をするのは禁物です。
言い合いになったり、心を閉ざされたりしかねません。
<3.専門用語や業界用語は使わない>
普段からできるだけ専門用語や業界用語を使わずに、誰もがわかる表現に言い換えたり、
補足を入れたりしながら話すようにしましょう。
自分はきちんと説明しているつもりでも、相手にとっては全く意味不明ということも実際は多いものです。
でも、「知らない」・「分からない」とは、なかなか言い出しにくいのです。
結果、生返事しかできないということになりがち。
会話がかみ合うかどうか以前に、会話自体の意味が分からなければ、
適切な答えができるはずもありません。
<4.自分の発言に曖昧さがないか確認する>
話がかみ合わないという場合には、相手に問題があるのではなく、
自分の発言の曖昧さが原因になっている可能性もあります。
話下手な人やあがり症の人は、自分の意見をはっきり言わない、
言葉を濁す傾向にありますから、相手が間違った解釈をする場合もあり得るのです。
たとえば、もじもじしながら「この仕事は○○さんがやったほうがいいと思う」と
述べる人がいたとしましょう。
「自分がやるよりも○○さんのほうが好ましい成果を出せる」という意味で言ったとしても、
「面倒だから○○さんに押し付けるのか」・「自分がやりたくないから、
そう言っているのだ」と受け取る人もいそうです。
何かにつけて一言多い人も困りますが、言葉足らずは誤解を招く可能性が大きいものです。
「なぜそういう発言をするのか?」・「その発言を相手はどう受け取るか?」と、
言葉を発する前にある程度のシミュレーションをするのも、話がかみ合うようになるための策です。
<5.話がかみ合わない人がいて当然だと割り切る>
私の経験則ですが、何のテーマで話しても、どんな話題を振っても反応が悪く、
かみ合わない人はいます。
私もかつては「何とかして会話をつなげよう」と必死になりましたが、それはストレスを招きます。
話がかみ合わないけれど、きちんと目を見て話す。
相手の話はきちんと聞く。
そのように割り切りますと、会話の糸口が見つかることも多いものです。
話好きな人は自分から話すのをちょっと抑えて、相手が何を言おうとしているのか
聞くことを優先しましょう。
自分が話すことよりも、相手の話に神経を集中させますと、
そこから会話がつながることもあります。
・・・さあ、5つのポイントで、気持ちの良い会話を、スッキリ爽快の日々を送りましょう!
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