[ 変わるための“はじめの一歩” ]
◎変わりたいのに変われないのはなぜ?
「ダメなワタシ」にイライラしながら、ため息とともに毎日を過ご
していませんか?
「こんな自分になれたら」と思い描いても、「ダ メダメ、できるはずない」・「無理に決まっている」と端から否定 して、
結局は何の行動もできないというパターン。
では、どうして 「ダメなワタシ」を変えられないのでしょうか? 次のような要素が 邪魔をしているのです。
1.自分を変えるのは「たいそうなこと」だ と思っている。
2.「カンペキ」に変えなければ、変わったことにな らないと思っている。
3.変えるプロセス、変わる自分を人に見られ たら恥ずかしい。
4.本音は「変わらない自分」の方が楽だ。
・・・ 思い当たる項目はありますか? それぞれの項目について解説しま す。
<1. 自分を変えるのは「たいそうなこと」だと思って いる>:自分を変えるのは、大がかりで骨の折れる作業に思えます。
ですが、実は変わるためのきっかけとなる行動は、「どんな小さな こと」でもいいのです。
「こんな自分はイヤだ」と思ったら、今ま での生活とは少し違う「何か」を新しく始めてみましょう。
たとえ ば、学校にもバイトにも行かなくなって、ダラダラとプチこもり生 活をしている学生さん。
毎日の行動範囲が家とコンビニに限られて いるのでしたら、1 週間に 2 回、そこに「スーパー」を加えてみます。
そうしますと、「家→コンビニ」の直線的な行動範囲が、「家→ス ーパー→コンビニ」という三角形に変わり、
目に飛び込んでくる風 景が途端に新鮮になります。
またスーパーでは、「いつものコンビ ニ弁当」とは違う惣菜類を目にし、「これはおいしそうだ」・「食 べてみようかな?」
と興味がわいてきます。
このドキドキ、ワクワ ク感が、自分を変える動機になります。
「やめようと思ってもゲー ムをやめられない」・「やめたいのに過食をやめられない」こんな 自分には、
ほとほと嫌気がさすでしょう。
でも、そんな自分をスパ ッとやめなくてもいいのです。
大切なのは「何かをやめる」のでは なく、「何かを始める」ことなのです。
1 日は 24 時間しかないので すから、何かを始めれば今までの行動に費やす時間が少なくなりま す。
これが続きますと、いずれ自分は変わっていきます。
<2. 「カ ンペキ」に変えなければ、変わったことにならないと思っ ている>:自分を変えられないのは、
「ガラッと完璧に変えなけれ ば、変わったことにならない」と思いこんでいるからではないでし ょうか。
しかし、そもそも自分を変えることは、「プチ変化」の積 み重ねです。
たとえば、部屋を片づけられない人が「片づけ上手な 自分」に変われないのは、
雑誌に出てくるように整然と片付いた部 屋にしなければと思いこんでいるからでは?
そのこだわりが片づ けをいっそう面倒なものにし、いつまでたっても片づけに着手でき なくしてしまうのです。
こうした場合は完璧を目指さず、たとえば グチャグチャなままのテーブルの上に、
思い切ってドンと好きな花 を活けてしまうのです。
そうしますと、花を楽しみたい気持ちから その周辺だけでもきれいにしたいと思います。
一つ何かが変わるだ けで、他も変えたいという気持ちが生まれるもの。
だからこそ、ま ずは楽しそうなことから着手してしまうこと。
「完璧に片付けなく ちゃ」という、「やらねば」思考や○×思考が自己変革への足かせ となります。
まずは、楽しそうな変化を一つだけ始めてしまいまし ょう。
すると、必ず自分は変わります。
<3. 変えるプロセス、 変わる自分を人に見られたら恥ずかしい>:自分を変える行 動、
そして変わった自分を他人に見られるのは、照れくさいもの。
だから、他人の目を気にして、自分を変えられない。
もったいない ことですが、心当たりがある人は多いと思います。
しかし、そもそ も他人は周囲の人の変化にネガティブな反応を示すものです。
特に、 恋人や夫婦、親友、会社の同僚など、同じレベルや同じ立場で行動 を共にしてきた人ほど、
その傾向は強いものです。
「似合わないよ」・ 「そのままでいいのに」・「無理に決まってる」・「失敗したらど うするの?」と、
変わっていく相手に近しい人ほどこんな冷たい言 葉を投げてしまうもの。
変わっていく相手を見ると、不安やジェラ シーなどの複雑な思いが入り乱れ、
ネガティブな反応を返してしま うのです。
しかし、他人の反応を気にしていたら、いつまでたって も変われません。
自分が変わることは、つきあってきた人との関係 も変わっていくこと。
人間関係の変化は、あらかじめ覚悟しなけれ ばならないことです。
<4. 本音は「変わらない自分」の方が 楽だ>:「変わりたい」と口癖のように言っていても、
いつまでも 変われない。
それは、本音では「変わらない方が楽」と思っている からではないでしょうか。
大嫌いな自分でも、そのままで居続けた 方が安心できるもの。
ダメな自分とのズルズルの蜜月関係は、慣れ てしまうと奇妙なほどに居心地がよく、
新しい行動を起こすことに 強い恐怖を感じるからです。
たとえば、親しい仲間と飲みに行くと 「今年こそ、○○の資格の勉強をして独立する」と宣言するのに、
結局いつまでも同じ会社にいる人。
親から自立して働かなくちゃと 思っているのに、すねかじり生活をやめられない人。
意識の上では 変わりたくても、無意識では「結局、今の方が楽だ」という思いが 働いています。
ですが、どんなに小さくても、「はじめの一歩」を 踏み出さなければ何も変わりません。
たとえ「三歩進んで二歩下が る」としても、とにかく前に進んでいくことです。
・・・あなた が踏み出したい「はじめの一歩」とは何ですか? どんな道 でもまずは一歩、
歩き始めてみようではありませんか。
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