[ 反感を買いやすい会話パターンと対策法 ] ◎無意識の応答で相手を怒らせていませんか?
<反感を買いやすい人の会話のパターンとは?>:会話で反
感を買いやすい人の話し方には、
いくつかのクセがあることに気が
付きます。
なかでも目立つのは、相手が言った言葉を最後まで聞か ず、途中で自分の意見を差しはさむクセ
相手が話しきっていない のに、「そりゃ駄目だよ」・「そんなのムリだよ」などと
批評めい た言葉で話を切ってしまうパターンです。
本人は無意識でやってい るのですが、こうした応答をされますと、話をしていた方は屈辱的 な気分になります。
「最後まで聞いてないのに批判しやがって」と いう恨みまで持たれてしまうことも少なくありません。
悪気もない のに、こんなささいなやりとりで人間関係を壊してしまうのは、も ったいないですよね。
では、会話の際には、どんな点に気をつける と良いのでしょうか?
<1.どんな話も、一度「ど~んとキャッ チ」する>:まずは、相手の言っていることを、一度「ど~んと キャッチ」すること。
「会話はキャッチボール」と言われるように、 相手の言葉をキャッチする前に、バットで叩き飛ばしてはいけない のです。
相手の話がどんな内容であれ、一度キャッチしてみましょ う。
「何を言い出すんだ?」・「おいおい、そうじゃないだろ!」 と思っても、その気持ちは脇に置いておいて、
とにかく相手の言葉 を心のミットで受け止めます。
さらに、受け止めながら、「お~! そ うなのか!」・「うん、うん」・「それは大変だったね」といった
あいづちの言葉を送っていきますと、相手は「しっかり話を聞いて もらえてる」という実感を得ることができます。
<2.「でも」を 使わず、「質問調」で切り返す>:相手の話を聞きながら湧い てきた「それは違うんじゃない?」
・「こうした方がいいんじゃな い?」という意見は、相手の話をしっかり最後まで聞いた後に伝え ましょう。
その際に気をつけたいのが、なるべく「でも」を使わな いことです。
「でも」を多用すると、相手は自分の意見が否定され たように感じてしまうからです。
さらに、「質問調」で切り返しま すと、相手の気持ちを害さずに自分の意見を伝えられますので、お 勧めです。
2 つ例をあげましょう。
(1) 相手から「○○さんってひど い!」と聞いたときに、「でも、それは誤解だよ」という意見を返 したいあなた。
それをそのまま伝えずに、「誤解ってことはないか な?」と質問調で返してみましょう。
(2) 「○○って安くてお得だ よね」と聞いたときに、「でもその商品、品質が悪いよ」という意 見を返したいあなた。
それをそのまま伝えずに、「その商品、品質 の方はどうかな?」と質問調で返してみましょう。
まず、「でも」 という言葉がないために、批判めいた感じがなくなります。
さらに、 意見を質問にして相手に再考してもらうことによって、相手は「批 判、否定された」という印象を受けなくなります。
こうした切り返 しなら、相手は素直にあなたの意見を聞き、参考にしてくれると思 います。
話の聞き方、意見の伝え方一つで、人の気持ちは変わりま す。
ちょっとした心がけで人間関係が好転しますので、ぜひトライ してみてください。
<3.怒りを挑発する物言いをしていません か?>:怒りは 2 番目に湧く感情(第二感情)です。
この感情を募 らせますと、とても感情的になってしまいます。
今はおだやかに見 えていても、怒りの感情を処理できないままでおりますと、後々に なって大きく爆発してしまうこともあり危険です。
したがって、日 ごろからいたずらに相手の怒りを誘わないよう、伝え方には注意し たいものです。
何気ない会話の途中で、その気はないのに相手をカ チンとさせてしまうことがあります。
それは多くの場合、伝え方に 問題があるからなのです。
その典型が「YOU メッセージ」。
「○○し なさいよ」・「なんで○○しないの?」というように、「あなた」 を主語にした物言いです。
こういう伝え方をされますと相手は自分 のこと、自分の言っていることを一方的に批評・非難されたような 感じを受け、カチンときてしまうのです。
<4.カップルのケンカ から「怒りの鎮め方」を考えよう>:カップルのケンカを例に とって考えましょう。
付き合い始めた当初は 1 日中おしゃべりして も飽きなかったのに、いつのまにか何を話しても反発しあってしま う。
そして、ある日大ゲンカをしてジ・エンド。
よくある例として、 彼女があれこれ話してくるのに、彼が話を適当に聞き、彼女が「ま た聞いてない!」・「なんでいつも適当に受け流すの?」と YOU メ ッセージで攻撃してくるケース。
すると彼もカチンときて、「うる さいな! 黙ってろよ」と YOU メッセージで応酬し、手がつけられな いケンカに発展してしまいます。
こうした小さなイザコザが重なり ますと、お互いを愛せなくなり、関係が壊れてしまいます。
男女間 だけでなく、友だちや親子でも同じこと。
こんなとき、どちらかが 相手の第一感情に注目し大事にしていたら、ケンカにはならないの です。
怒っている彼女の第一感情は、「話を聞いてくれないなんて がっかり」・「いつも聞き流されてさびしい」といった気持ち。
彼 の第一感情は、「疲れてるのにガンガン話しかけてこないで」・「一 方的に非難されるのは心外だ」といった気持ち。
つまり、こうした お互いの気持ちを理解しあえれば、怒りは治まります。
「話を聞い てほしいんだけど、私おしゃべりしすぎたかな?」・「ごめんね、 ちょっと疲れてて。
さびしい思いさせちゃって悪かったね」どちら かがこうした物言いをしてあげれば、ケンカにならないはずです。
それなのに、「怒り」に対して「怒り」で応酬してしまうから、感 情の処理ができなくなって、ケンカに発展してしまうのです。
<5. 怒りは本心に気づいてもらうためのサイン>:怒っている相 手の様子を見ただけで、「あいつ、キレやすいから」・「いつもイ ライラして感じの悪い人」・「ケンカっ早い性格ね」などと判断す るのは早計です。
怒りをぶつけてくる人には、「気持ちを分かって ほしい」という本音があります。
「何があって、イライラしている んだろう?」
・「こんなに怒ってまで伝えたい気持ちって、何だろ う?」
というように、相手の第一感情に焦点を当てて考え、
「どう したの? 何かあったのかな?」・「イヤなことでもあったのかな? 話を聞かせてくれる?」と
受容的に応答すれば、相手も怒りのベー ルを解いて第一感情を吐露し、本音を語りたくなるものです。
怒り は、「あなたに注目してほしい」・「気持ちに気づいて!」・「ど うしたらいいの!?」と
いう気持ちを伝えるサインでもあるのです。
そして、相手が怒っているからこそ、その人が苦しい感情を抱えて いることに気づき、
すぐに援助の手を差し伸べることができます。
あなたの周りに怒っている人がいたら、ぜひこんな受容的な話し方 を心がけてみてください。
・・・コミュニケーション活性化へ 向けまして上述の手法は、いかがでしょうか。
きっと何か が変わっていくと思います。
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