『心が折れそうな時』
◎ただ黙って見守ってくれる人を確保!
「何をやってもうまくいかない」・「いっそのこと逃げ出してしまいたい」などと、
心が折れそうになるときが誰にでもあると思います。アドバイスや助言は要りません。
ただ黙って自分を見守ってくれるだけでいい。そんな人(偶像・アイドル・アイコン的存在)を見つけたい。
苦しい時は、そう哀訴したくなるときがあります。 身近な人でメンターとなってくれそうな先輩や上司、
学校の先生、友人などがおりますと、心の支えとなります。身近な存在だけではなく、
自身が「ほっとする」・「おだやかになる」・「やる気が起きる」
・・・そんな思いに至るメンターとして、芸能人やアスリート、著名な文化人や経営者などを
自分だけのアイドルとして受け止め、心のより所にしているかたも多いことでしょう。
しかし実際のところ、そのような心のよりどころでは、たとえいたとしても、
その存在のみで心が満たされたり、くじけそうな自分を下支えしてくれるかというと、
そうでもありません。
落ちている穴が深ければ深いほど、直面している闇が陰鬱であればあるほど、
光を照らしてくれるはずのアイドルは虚像に見えます。現在の自分と比較し、
よけいに虚しさを募らせることもあるでしょう。
従いまして、最高のメンターは、過去逃げずにやり遂げた自分だけとなります。
自分自身です。誰にでも、大きな壁や、どうしようもないほどの難関を乗り越えた過去があるはずです。
そのときの自分ほど、現在の自分を支援してくれる存在はありません。
心のより所は、過去逃げずにやり遂げた自分だけです。
他のかたから見て、どれほどのレベルの難易度かは関係がありません。家庭内のことでも、
学校での出来事でも、以前勤めていた会社でのことでも、当時の自分にとっては甚だ大変だった。
きわめて難しい局面だった。それでも貫徹した。周りから「頑張らなくてもいい」
・「そこまでやらなくてもいい」・「もう十分じゃないか」
・「ここまでやっても成果が上がらないなら諦めたほうがいい」と言われながらも、やり遂げた。
期待以上の成果を出した。・・・そのような自分が、今の自分にとっての最高のメンターです。
心のより所となってくれるメンターになってくれるでしょう。
そう考えれば、いま現在、大変な問題に直面していて、心が折れそうになっていたとしても、
これを乗り越えた自分が、将来の自分の「メンター・アイドル」になるのだ。そう思えば、
立ち向かっていこうという気持ちになります。ここで逃げたら、再びツラいことがあったときに
支えになってくれる存在が見つからず、強い孤独感に苛まされると考えれば、少しは励みになります。
「誰も私を支えてくれる人がいない」
と思う人は、自分以外の誰かに対して訴えているのではなく、過去の自分に向かって
呟いているのかもしれません。
自分の周囲に、大事なことから目を背けようとしている人、難しい場面から逃げようとしている人がいるなら、
「そこは乗り越えよう。やり遂げよう。達成させよう。
と呼びかけることが、本当の優しさではないでしょうか。今という「点」で物事をとらえず、
将来と今とを結んだ「線」で考え、自問自答または後輩のかたへアドバイスすることが大切ではないでしょうか。
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