288[ 休息と休養 ]◎覚えておきたい「休息」と「休養」の違い

[ 休息と休養 ]◎覚えておきたい「休息」と「休養」の違い。

 休んだつもりでも疲れが完全に取れないことが多々あります。

 そこで、うまく休む方法をご紹介致します。

<「急速」と「休養」の違い>

まずは、「休息」と「休養」の定義を確認しておきましょう。

 「休息」と「休養」、どちらも「休む」という意味では同じですが、少し内容が異なります。

●「休息」とは:長時間作業の間に入れる短いブレイクのこと。

 例えば、1時間働いたら、10分間休息するなど、次の仕事や勉強をはかどらせるために、

いったん集中力や肉体をゆるめることです。

●「休養」とは:一般的には、休息よりも長い時間の休みで、

心身のエネルギーをチャージすることを指します。

 例えば「週末は海辺を散歩して、良い休養になった。」

など、仕事を休んで、気力・体力を養うためのものです。

●「休息」と「休養」の違い:週末に家出ゴロゴロして休んでいたのに、

なんだか疲れが抜けないという場合は、休息にはなっているものの、

きちんと休養できていない、ということになります。

電気毛布に例えますと、休息は温度の上がり過ぎを防ぐサーモスタット。

一方、電気を充電するのが休養です。

もともとの電気が切れてしまっては、ちゃんと働けませんね。

しっかり休養して心身のエネルギーを充電しておくことは、働くためにとても大切な準備作業なのです。

<「休息」の上手な取り方>

休息と休養はどちらも必要ですが、まずは休息の必要性と上手な取り方についてです。

●休息の必要性:

全く休息を入れずに長時間の作業をしてますと、ミスが増え、効率も落ちていきます。

また交感神経が上がりっぱなしになってしまうため、仕事を終えて家に帰った後も、

仕事モードからなかなか切り替えられなくなるほか、時には睡眠障害の原因になる場合もあります。

長時間の連続作業にならないように、適度な頻度で休息を入れることで、仕事の効率を上げ、

交感神経のたかぶりを防ぐことができます。

●休息の取り方:

例えば、公務員の間では法令で定められた昼休みなどの時間に加えて、

「4時間の仕事で、15分の休息時間を設ける」としている職場も多い状況です。

 4時間働いたら15分休むというのは、人間の集中力を考えますと、仕事の生産性の観点からも、

とても合理的だと思います。

休息を取る制度がない職場でも、自分の集中力のオン/オフの目安として

「4時間集中したら、15分休息」・「トイレに行ったら、必ず鏡の前で深呼吸と背伸びをする」のように、

「○○したら、必ず△△をする」という、“一息つく”頻度やルールを決めて、

習慣として取り入れますと効果が生まれます。

<休養の上手な取り方>

休息だけでなく休養も大切です。

●休養の必要性:

休養は、気力と体力をチャージし、明日からの仕事や勉強をさらに充実させるためには欠かせません。

 普段の短い休息だけでは、完全に疲れが取れないことも。

 使った分は、心身共にきちんと充電することが必要です。

●休養の取り方:チャージする方法は人それぞれなので、「わたしの場合は○○すると、

肉体や心が満たされるな」という、自分に合った充電法を“いくつか”知っておくことがとても大事です。

例えば、次のような休養方法があります。

①たっぷり睡眠をとる。

②スポーツで汗を流してスッキリする。

③子供と一緒に遊んで笑い合い、満たされる。

④時には家族や友人と離れて、自分の趣味に没頭する。

⑤飼い犬を抱っこしてほおずりする。

⑥マッサージや温泉で癒される。

・・・単にダラダラ休むというよりは、自分に合った気力・体力のチャージの仕方を見つけて、

積極的にそれを行いましょう。

<まとめ>

しかし、休むことに罪悪を感じたり、うまく休めなかったりする人も多いのではないでしょうか。

良い仕事や勉強をするためには、休息や休養が欠かせません。

法律や会社で定められた休憩時間の他に、仕事の合間の休息と、OFF時間の休養を上手にとって、

疲れを貯めこまないようにしたいものです。

 多忙で休めない時も、この休息と休養のやり方を頭の片隅に入れておいて、

忙しさのピークが過ぎたら、積極的に行っていくよう心がけましょう。

休むことは罪悪ではありません。

むしろ仕事の生産性を上げるために不可欠なこと。

いかに上手に休むかが、いかに上手に働けるかを規定する、といっても過言ではありません。

オリンピック選手が心身のメンテナンスを欠かさないように、日々のセルフメンテナンスが必要です。

「休息」と「休養」。

長く働くためにも、この2つの休み方を上手に組み合わせて、元気に仕事や勉学に励みましょう!