340[ ストレスを軽くする ] ◎人間関係の疲れをとる方法!

[ ストレスを軽くする ]
◎人間関係の疲れをとる方法!

「疲れと言えば、肉体的な疲労だけではない。

人間関係のストレス も、大きな疲れの理由となる。

」・・・人間関係で悩みを抱えるか たが年々増えています。

<日本人はなぜ人間関係に疲れやすいのか?>

:ひと昔前ま で、働く人の悩みと言えば「仕事の量や適性」など業務にまつわる ことでしたが、

現在は「コミュニケーションの悩み」がそれを上回 っています。

この背景には、IT 化による「生のやり取り」の減少が あります。

近くのデスクにいる相手とも直接話す機会が減っている のが要因です。

メールでは、「感情」・「人となり」といった細か い部分は伝わりませんから、

毎日一緒にいる相手とも誤解や齟齬が 日常茶飯事になるのです。

一方、昔からの日本人ならではのメンタ リティも疲れを増幅させている面があります。

日本人には真面目で 完璧主義、ひいては減点主義な人が多く、「上手くできないところ」 に目を向けがちです。

結果、人の批判や叱責に弱く、それが人間関 係の悪化につながることも。

そうした個人レベルの気質に加え、社 会にも「追い詰められやすい」土壌があります。

皆さんご存知の「パ ワハラ」、この言葉が和製英語であることをご存じでしょうか。

海 外では、高圧的な上司が日本ほど問題化することは少ないのです。

そんな上司に出会った部下は、さっさと転職するからです。

しかし 日本には、そう簡単に職を変える文化がありません。

部下たちは耐 えに耐えた末、うつや休職に追い込まれることがあります。

ただ皆 が皆そうなるかというと、答えは NO です。

同じストレスフルな人間 関係に身を置いても、疲れてうつになる人もいれば、そうでない人 もいます。

その違いはどこにあるのでしょうか。

そこに、「人間関 係疲れ」を軽減するヒントがありそうです。

<「日記」をつけて「気にし過ぎ」を軽減!>:「疲れる人」 には一定の特徴があります。

もっとも顕著なのは、「今」以外のこ とに気を取られやすいという点です。

不快なひと言を何日も引きず っている、「明日も嫌な目に遭うのでは」と不安がっている

・・・ 悩みのうちの多くがそうした過去や未来に属するもので、「現時点」 ではさほど深刻なことは発生していない、

というケースが多々あり ます。

「白か黒か」でしか考えられないのも疲れやすい人の特徴で す。

「あの人は嫌い」と全否定し、その人の長所は一切見えない、 見えても認めない、という「決めつけ」状態になりがちです。

心理 学では、このように一定の方向へと偏ったものの見方を「認知の歪 み」と呼びます。

この場合、カウンセラーやコーチと対話を重ねな がら認知のバランスを取っていくことがベストです。

しかし、日本 ではそのような仕組みが欧米ほど浸透しておらず、ためらう人も少 なくありません。

そこで役立つのが「日記」です。

辛いことがあれ ばその都度、その内容と、自分が抱いた感情を簡単にメモ書きし、 自分を客観視する方法です。

ポイントは、その時の感情に点数をつ けること。

「怒り 10 点、悲しみ 4 点、うらみ 8 点」など、自分なり の点のつけ方で内訳と理由を記録します。

そして 1 週間後にそれを 見直し、「今ならこの件について何点つける?」と考えます。

する とほとんどの人は、点数が下がっていることに気付きます。

「時と ともに出来事を客観視し、ネガティブ感情も薄れていく」ことが点 数化によって自ら把握できるのです。

これを続けていきますと、思 考や認知のバイアス(先入観)に気付きやすくなります。

気にし過 ぎる、決めつけすぎる、といったクセも、少しずつ改善できるので す。

<「戦略的お世辞」が関係改善に役立つ>:こうして気持 ちを整えるのと並行して、

職場で実際に相手と接するときの行動に ついても見直しましょう。

嫌いな相手を全否定するのは決めつけ過 ぎであると述べましたが、世の中にはたしかに「難物」も多いと感 じます。

「人の話を聞かない上司」はその代表格。

一方的な指示、 朝令暮改、責任の押しつけなど、行動は人によりさまざまですが、

共通するのは「自分ばかり話して傾聴しないこと」です。

その対処 法は、「おだてる」こと。

話を聞かない上司にはタイミングを見て、 「いつもじっくり話を聞いてくださりありがとうございます!」と

さりげなく芝居をうつのです。

人間は褒められると、その行動を繰 り返す性質があります。

上司は知らず知らずのうちに自分の悪癖を 改善し、「良い上司」に近づく可能性もあります。

「ゴマすりは嫌 だ」などとは考えず、ここは戦略的にお世辞を使うのも、試す価値 がある選択です。

一方、上司の立場にある人は、自分がストレスを 与える側になっていないか振り返ることが大切。

とくに「傾聴」は、 イマドキの良い上司の必須条件です。

海外でも現在、押し出しの強 いトップダウン型上司よりも、

聞き上手型の上司のほうが「真のリ ーダー」と目されるようになってきています。

日本では優れたリー ダーといいますと、「統率力があって頭が切れ、英語も使いこなす 国際派」といったイメージがまだまだ主流です。

しかしグローバル 社会で重視されるのはむしろ共感力などのコミュニケーション力。

傾聴の姿勢はもちろん、ユーモアや明るさも持ち、それでいて仕事 もスマートにこなすことが求められます。

もちろん、それには上司 自身が心の余裕を保つことが不可欠。

それには、次の「4 つの R」に 基づく休息法を上司自ら実践するのがベストです。

率先して休み、 遊ぶことで自身のストレスマネジメントもできますし、チーム全体 にも休みやすい環境をつくれます。

働いている時間内でも、上手に 息抜きを促し、くつろいだ空気をもたらせれば理想的です。

こうし た働きかけが、職場の人間関係改善の源になるでしょう。

<4 つの「R」でストレス軽減!>:休息には、方法・目的がそ れぞれ違う、「4 つの種類」があるのです。

この 4 つを上手に使い分 け、ストレスをリセットしましょう。

1.Rest(レスト):肉体の疲労 を取り除く「休憩」のことです。

睡眠、マッサージ、ソファでくつ ろぐなど、身体を休める行為は時間の長短に限らず、ここに含まれ ます。

2.Recreation(レクリエーション): 遊びや娯楽を通して、 気分転換を図ること。

楽しいひとときを過ごすことで、沈滞した状 態から、新たな自分を「Re(再び)create(創造)」できます。

ス ポーツ、楽器演奏、散歩やサイクリングなど、楽しめるレクリエー ションは幅広いものです。

3.Relaxation (リラクセーション):強 い身心の緊張を、ひととき緩めること。

最も確実にリラックスする 方法は「腹式呼吸」です。

息を吐くときにリラックスさせる副交感 神経が優位になりますので、丁寧に、ゆっくりと吐き出すのがコツ です。

4.Retreatment(リトリートメント):いわゆる「転地療法」。

普段いる場所から物理的に距離を取ることで、仕事の疲れを癒す方 法です。

中でも効果的なのは温泉と森林浴。

森林や温泉では五感が 心地よく刺激されますので、溜まったストレスを見事に洗い流して くれるのです。

・・・以上の「ストレスを軽くする方法」: 行ってみませんか?