『指示の仕方と頼み方』

     『指示の仕方と頼み方』

◎思い通りに作業完了! 指示と頼み方のテクニック

スムーズに依頼を承諾してもらえたものの、思った通りの作業をしてもらえなかった

という経験はありませんか?

依頼した相手が間違わずに作業するために必要な、具体的な指示の仕方をお伝えします。

また、依頼を受けて頂くためのテクニックについてもお伝えします。

<3つのポイント>

1.依頼作業の抜け・漏れは与える情報が足りないから

会社は仕事をするために人が集まっている場です。普段からの人間関係もある程度

できておりますので、頼み方さえ間違えなければ、依頼は基本的に受けて頂けるはずです。

しかし、依頼を受けて頂いても頼んだ通りに作業をしてもらえない……というケースはよくあります。

自分が思ったのとは違う形で出来上がって来たり、期日が遅くなったり、過不足があったり。

依頼する側が上手に指示しないと不都合はなかなか無くなりません。

例えば、プレゼン資料の印刷を依頼する場合、あなたはどのような情報を相手に伝えるでしょうか。

すぐに、期限・印刷部数・体裁(製本するかどうか)などの要素が浮かんで来ると思います。

しかし、相手が実際に作業する時に必要となる情報を漏れなく網羅することは

思っている以上に難しいものです。自分の頭の中では当然のことを相手に伝える場合、

どうしても抜け・漏れが生じやすいのです。

例えば資料の印刷を依頼する場合、白黒なのかカラーなのか・用紙の大きさはA4で良いのか

・1枚の用紙にスライドは何枚配置するのか・表紙はどうするのか……etc。依頼される側が

スムーズに作業をするためには、思っているよりも多くの情報が必要です。

自分では当たり前と思っていることが邪魔をして、伝えるべき情報に気づきにくいという

特質があります。何の前提もない人も作業できるのか確認してから指示をするようにしたいものです。

2.説明が終わったら一緒に作業内容の確認を

「指示がわかりづらい時は相手が質問して来るだろう」と考えるのは、黄色信号です。

指示する側にも思い込みがあるように、指示を受ける側にも思い込みがあります。

曖昧な指示がなされますと、その時にはわかったようなつもりになってしまいますので、

実際の作業にあたるまで確認すべきところに気づかないというのが一般的です。

指示される側からの質問に期待するのであれば、指示する側から理解を確認するための質問を

するようにしてみてはいかがでしょうか。

 

例)

「指示の仕方がうまく出来ていないかも知れないので、手順を復唱してもらってもよろしいですか?」

お互いの理解を確認したいという趣旨を伝えた上で、丁寧に訊けば、失礼にはなりません。

もし、理解の相違に気づけたり、依頼したものと違ったものが出来上がって来た時は、

自分の伝え方を見直すチャンスです。どんな情報が足りなかったのかを記録しておくようにしますと、

指示の仕方や理解を確認するための質問のセンスが身について行きます。

3.感覚的なものは具体的な表現にして伝える

依頼や指示をする場合には、誰にでもわかる表現を使うことが大切です。

まずは感覚的な表現を具体的な表現に変えることから始めて下さい。

例)

× 多めにコピー

○ 人数分+予備5部をコピー

自分の感覚と他の人の感覚は違うということを前提に「たくさん」・「朝イチ」といった

曖昧な表現は、誰にでもわかる共通言語である数字に変換しますと正確に伝えることができます。

例えば期限の指示を「なるべく早く」と伝えてしまった場合、相手によっては

今日中と理解するかも知れませんし、今週中と理解するかも知れません。

これでは「いつ作業してくれるんだろう」と心配になったり、場合によっては「仕事が遅い」という

間違った評価をしてしまうかも知れません。

感覚的なことを具体的に伝えるというのは、気をつけても抜けが多いのですが、

今日からぜひ習慣にしてみて下さい。大事なポイントに関しましては補足の一言を

付け加えるのもコツです。「昼までにお願い」「終わったら声をかけてもらっていい?」

といった一言を付け加えることで、大事なポイントを強調したり

、間違ってほしくない部分を確認してもらうことができます。依頼する時に

「理由」を付け加えるというテクニックも有効です。心理学の実験では、付け加える理由が

正当な理由でない場合でさえ承諾率が上がることが確認されています。さらにダメ押しと致しまして、

相手のメリットを提示するという方法があります。

例) 

×すごく忙しくて対応が大変だったんです。明日は応援の人員をお願いします。

○ 来場者が予想の2割増だったので、10分以上お待ち頂いたお客様が50名を超えました。

人員を2人増やして頂ければ機会損失が解消され、利益率を8%上げられます。

明日は応援人員をお願いします。伝え方を考えないで依頼してしまいますと、

承諾されないだけでなく「わがまま」や「愚痴」のように聞こえてしまうこともあります。

ビジネスだけでなくプライベートでも「依頼する」というシーンは少なくありません。

苦手意識がある方は、外国語を丸暗記する感覚で依頼のパターンを覚えてしまうことをお勧めします。