『相手のツボにはまる話し方』
◎ツボにはまると効き目、大!
●『興味を持って話しかければ、相手だって話しやすい』
会話の初めの5分間は寝起きみたいなものです。
初対面の人を相手に、いきなり本題に入ろうとしましてもムリというものです。
例えば「今朝は何時に起きたんですか?」と場を温めることからです。
そして、声の温度にも敏感に。
本音やおもしろい話が出て来るのは、声が温まってからです。映画でも核心に
行く前に前振りがあります。会話も同じです。
ウオーミングアップ中、話のツボを探すのです。
一見ムダな話の中に、相手の興味や関心のツボが隠れています。
こちらはマッサージ師になりきります。ツボが見つかった瞬間はうれしいものです。
ツボにはまると、表情がゆるみます。そしてツボ押しです。そのコツは、
ムダ話をていねいにすることです。
ツボのツボを押さえたところで本題に。
会話でいちばん大切なことは、その人に興味を持っているかどうかです。
自分に興味を持って話をしているのか、ただ仕事だから話しているのか、
相手は敏感に察知します。人は自分に興味を持っていない人に進んで話をしようとは
思わない生き物です。逆に、自分に興味を持っていることがわかれば
話し甲斐があると感じ、とことん会話がつながります。
そして会話が進みましたら、相手のテンポを受け入れましょう。
ラジオ番組では「間」がテレビ以上に重要になりますように、「間」に要注意です。
間の取り方は人それぞれ。例えば相手の人が「うーん」とうなってしばらく間ができる場合、
それがその人のテンポであり個性ですので、少しぐらい間があきましても、言葉をはさまないようにします。
とかく、「間=沈黙=ヤバイ=何か話さなきゃ」と焦りがちですが冷静に。
間合いは、むしろ表現手段のひとつと捉えます。 相手に話しやすくさせるための
間もあります。相手の人の言ったことを、まずは肯定して繰り返すことを
徹底して行います。例えば、相手が「お寿司が好きです」と言ったら
「あ、お寿司が好きなんですね」。それから「ネタは?」・・・「イクラです」となります。
ところが「お寿司が好きです」とお聞きした瞬間に、「好きなネタは?」と
たたみかけてしまいますと、相手は「えっとー」と言葉に詰まってしまいます。
そのような間の取り方もあります。
●『会話上手より、話しかけやすい人になる』
会話はその場その場で相手と作って行くものです。その人との間にある空気感で、
内容はどんどん変わります。空気は読むだけではなく、作るものです。
言葉遣いと同じように空気遣いを大切にします。
自分が聞きたいことを聞くだけならアンケートを渡せばいいのです。人と会って話す以上、
アンケートの回答以上の内容があるはずです。そのためには何でも話して頂ける、
話しかけやすい人になることです。たとえ相手が不機嫌に話しかけてきても、
こちらは常に機嫌よく話しかけたいものです。
究極の話し上手とは、話しかけやすい人なのです。
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