『運のいい人になる』

『運のいい人になる』

◎運のいい人=運をキャッチするのがうまい人。

運のいい人は、それと同時に、不運を防ぐような行動や考え方をしておられます。

その第一手が“自分を大事にしている”ということです。

自分を大切にするとは、他人の意見に惑わされず、自分の価値観をしっかり持っていることを指します。

これを「幸せのものさし」と呼びます。人間の脳内には、快感を感じる報酬系という回路があり、

人助けなど社会的な行動も含め、自分が気持ち良い行動をとると活動します。

常に「快」の状態を作り出せる人は、理想の自分と実際の自分が一致している人。

つまり自分が好きな人。こういう人は余裕があるため、人を惹きつけ、人から好かれます。

また、運がいいことを口に出して言うのも脳科学的に有効です。

心の中で「ラッキー」と思うよりも、実際に「運がいいぞ!」と口にしたほうが、

多くの感覚器官が働き、記憶が強化されやすくなります。

声に出せば「自分は運がいい」と脳に定着しやすいのです。

◎自分を騙さず、不安と真っ向勝負する

かといって、無理やり「自分はできる!」と思い込ませればいいというものではありません。

意志と想像が真逆にある場合は、必ず想像のほうが勝ってしまいます。

これは“努力逆転の法則”というメジャーな法則です。例えば、悪いことが起きそうな予感がする時、

「きっと大丈夫」と言い聞かせても必ず失敗するものです。

ビジネスの場では、かなりシビアなシチュエーションに置かれることがあります。

そういう時は「どうしよう」という不安な気持ちと真正面から向き合う勇気が必要です。

不安を書き出したほうが、本来の実力を発揮できるというデータもあります。

◎人の真似をすると脳の回路も似る

職場の人間関係──特に周囲の人に恵まれているか否かは、

ビジネスマンの運・不運を決定する要因の一つです。

そこで出会った人の考え方は、想像以上に脳に大きな影響を与えています。

ですから、成功している人や、この人みたいになりたいと思う人の真似をすべきです。

持ち物や使う言葉・企画書の書き方・食べ物、何でもいいのです。

そのうちに脳の回路も似てきて、「あの人なら、この場面でどう決断するだろう」

ということまでわかるようになって来ます。ただし、脳の使い方は1日では変わりません。

新しい回路ができるのには少なくとも3週間かかるとされていますから、

意識して3週間続けるといいでしょう。

大事なのは、なりたい自分に近づいて行くことです。

尊敬するのが一番難しいのが、自分なんです。自分を心から好きになれた人こそ、運がいい人です。

≪運のいい人になる5つの方法≫

☆自分を大切にする

自分を大事にする姿は、他人に伝わります。

愛車をていねいに扱うように、自分自身にも心を配る。

ピカピカなクルマなら他人も大切に扱ってくれるように、自分を大切にしている人には、

ていねいに接してくれるもの。周囲の人間の影響は想像以上に大きいものです。

☆不安と向き合う

できないことはできないと素直に認めて、

「自分はできる!」と思えれば良いのですが、そうでない場合は、「できる!」と

思い込もうとしないほうが良いのです。不安を書き出したり、信頼できる人に相談することが重要。

あえて不安を露呈することで、実力が発揮できるようになります。

☆運がいい人の真似をする

なりたい人物の考え方に近づく。

成功している人や、こういう人になりたいというロールモデルがおられたら、話し方や考え方、

ファッションや持ち物まで、ありとあらゆることを真似してみると良いのです。

やっていることを真似しているうちに、脳の回路も必ず似て来ます。

☆毀誉褒貶(きよほうへん)に惑わされない

運がいい・悪いは、自分で決めることです。

「自分にとっての幸せは何か」というものさしがなく、世間の評判に流されて生きておりますと、

いつまでたっても幸福感に満たされません。運がいい・悪いは「自分なりの幸せのものさし」次第。

定義が決まれば、心は乱されないものです。

☆常に夢を思い描く

センサーを働かせて幸運の矢をキャッチ。

明確な夢がなければ、幸運の矢が目の前に来ても、キャッチできないどころか気づかずに

見過ごしてしまいます。

夢をかなえる人は、夢や目標がかなった状態をいつも頭のどこかで思い描いているものです。

自分を大切に、自分の価値観「幸せのものさし」をしっかりと持って生きて行きたいものです。