『脳の進化:自身の進化』

『脳の進化:自身の進化』

◎何歳になっても脳は進化する!

「何歳になっても脳は進化する!」

年を取っても脳は衰えない、その理由と脳を活性化する行動・生活習慣を示します。

まず知っておきたいのは、脳はネガティブな情報を嫌い、ポジティブな情報を好むということです。

なかでも脳が一番喜ぶのは、<自分がやろうとしたことを達成すること>です。

そういう意味で、仕事には老化防止の効果があります。

また、同じ仕事をするのでも、目標を立てるのと立てないのとでは、大きな差が生まれます。

また、覚えておきたいのは、「報酬は小出しに」ということです。

<自己報酬神経群がよく働くのは、「ごほうびが得られた」時ではなく、

「ごほうびがもらえそうだ!」という期待がある時>です。

また、損得を考えることがマイナスに働き、片づけが集中力を高める、という点も注目です。

人間は、損得を考えると、得な時だけやるようになりますのでマイナス。

何かに集中したい時は、新しい情報をシャットダウンするのが一番なので、

机は片づけた方が良いということです。

今まで自分が脳に悪い習慣を続けていたかどうかご確認下さい。

ご自分の習慣、ぜひ、チェックしてみて下さい。

これだけのストレス社会ですから、脳に悪いことの一つや二つ、

無意識にやっているんだろうなと思ってみたら、あるわあるわ・・・ですか?

最近ビジネスの世界で主流となっている考え方自体が、脳の機能を阻害しています。

「自分さえよければいい」という考え方が自己報酬神経群の機能を阻害する

・嫌いなものを避けて生きる姿勢が理解力や思考力・記憶力を妨げるなどの事実が挙げられます。

他にも、段取りがいい人と悪い人を分ける「空間認知能」が、姿勢によって改善できる、

図解することで思考が深まる、好かれる上司の方がチームを伸ばせるなど、役立つことがあります。

なぜ行き過ぎた成果主義が悪いのか、自分さえよければいいと思うことがまずいのか、

なぜ仲間を選ぶ必要があるのか、脳機能の見地から、考えてみます。

脳神経細胞がもつ本能は、たった3つです。「生きたい」・「知りたい」・「仲間になりたい」の3つです。

「貢献心」を磨くことは、実は脳の自己報酬神経群の機能と密接にかかわります。

「他者の役に立ちたい」・「社会に貢献できるのは、自分にとってすばらしいことだ」と

思うことは、脳が思考する力をも高めるのです

脳は自らの意見と異なるものを「統一・一貫性」にはずれるために拒否し、

また「自己保存」が働くことによって自分を守ろうとするため、

相手の意見を論破しようとさえするのです。

一度、A10神経群で「嫌い」とレッテルが貼られてしまうと、脳はその情報に関して積極的に働かなくなります。

脳の理解力や思考力・記憶力を高めるには、まず「おもしろい」・「好きだ」と

いうレッテルを貼らなければなりません。「好きになる力」を養うことは、

そのまま「頭を良くすること」であるとも言えます。

脳には「仲間になりたい」という本能がありますから、自分に好意を持っていることが感じられる相手には好感をもつものです。

まわりが無感動な人ばかりですと、脳の感動する力が弱まってしまいます。

好かれない上司や指導者では、チームとしていい結果を残せないのです。

自己報酬神経群を働かせるのは、「ごほうびが得られた」という結果ではなく、

「ごほうびが得られそうだ」という期待です。

まだ終わっていないのに、「できた」と思ってしまうと、自己報酬神経群が

「もうこのことは考えなくても良い」と判断します。

目標をコロコロ変えるということは、「達成しない」という経験を積み重ねることになります。

子どもや部下に自主性を持たせるためには、上に立つ人がいい質問を投げ掛けることが大変効果的です。

人間の思考とは、くり返し考えることによって高まるものです。

くり返し考えなければ図解は出来ない訳で、何度も考えるということが自然に組み込まれているという点が

「図や絵でまとめる」ことのメリットの一つです。

物事の手順を考える時は、特に空間認知能が重要な役割を果たしますので、

空間認知が苦手ですと「要領の悪い人」・「仕事の遅い人」になりかねません。

姿勢が正しく保たれていないと、身体のバランスが崩れてしまい、

空間認知能は働きにくくなるのです。以上のことを意識しつつ仕事の場で、

また暮しの場で脳が活性化する行動・生活習慣を続けて行きたいものです。