『ストレス緩和』

『ストレス緩和』

◎共通の脅威に立ち向かう!

ストレスを和らげるには、同じストレスを感じている人を探して、話をすると良いのです。

自分と同じ情動反応を示す他者と会話をするとストレスが低減します。

「自分と同じ情動状態にいる誰かと、共通の脅威について話し合うことで、

ストレスレベルの増大が抑えられる」のです。

同僚と二人で重要なプロジェクトに取り込んでいると想像してください。

あなたがプロジェクトに労力を注いでいるなら、ストレスレベルは高まっているはず。

しかし、同じような情動状態にいる同僚がそばいることで、あなたが体験するストレスは緩和されるのです。

とはいえ、まず自分と同じ情動状態にいる人を探さねばなりません。

どうすれば…? 一般的に、ストレスは伝染性があります。

あなたが焦っていると周囲もストレスを感じます。あなたが穏やかでいれば、みんなも安心します。

つまり、あなたがストレスを感じているとき、きっと周りに同じストレスを感じている人がいるはずですよ。

さあ、探してみましょう。

また、職場での人間関係が大きなストレスとなって、心身ともに疲れてはいませんか?

あなたが、どんなに優秀な人材であっても、職場環境になじめなければ、

上司や同僚・部下から、あなたの本当の価値はなかなか認めてもらえず、

悶々とした日々を送ることになってしまいがちです。

ちょっとした気持ちの切り替えや、考え方を変えることで、ストレスを解消し、

気持ちよく仕事を頑張っていける方法をご紹介していきます。

<上司に恵まれていないとストレスを感じているあなたに>

職場の同期や知人・友人と比べて、なんだか自分は上司に恵まれていない、

運が悪いなどとストレスを感じていませんか?

一生懸命に仕事をしているのに、きちんと評価されていなかったり、

無駄に怒られているという毎日にお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。

そんなときには、上司のことを悪く言う前に、自分自身の行動や言動を振り返ってみましょう。

愚痴や悪口を言い続けたとしても、何の解決にもなりません。

上司が部下の自分に対して、何を期待しているのか、上司の意向を汲み取る努力をしてみましょう。

まずは、「おはようございます」・「お疲れさまです」などの気持ちよい挨拶から

始めてみるのもひとつです。

<職場で誤解されやすいことがストレスになっているあなたに>

相手のために、よかれと思ってやったことが裏目に出てしまうなんてことは、

誰にでも一度は経験があることでしょう。

職場で一度失敗したことが原因で、自分はみんなから誤解されていると感じたり、

自分は人に迷惑ばかりかけてしまうと自責の念にかられたり、

なかなか負のスパイラルから抜けられずに苦労しているときは、

自分の殻の中に閉じこもっている証拠です。

コミュニケーションが不足しているからこそ、ちょっとしたことが誤解の原因になって、

相手を傷つけることになってしまうこともあるのです。

まずは、職場の人間関係をよくするために自分の本当の思いを相手に誠意を持って伝え、

自分も相手の思いを理解しようとすることが大切です。

じっくりと話をしてみれば、意外になんでもないことかもしれません。

一人で悩みストレスを抱え続けるよりも、人とのかかわりの中で、

解決策を見出す勇気を持つことが大事です。

<同僚からの嫉妬が原因でストレスを抱えているあなたに>

職場の中には、自分の仕事を認められたい・昇進したいと頑張っておられる方も多いものです。

あなたの業績が評価されることで、同僚から嫉妬され、競争心をむき出しにされてしまい、

嫌な思いをしたりストレスを感じることもあるでしょう。

あなたの業績は、自分が頑張った結果なのだから、堂々としていればよいのに、

なぜか後ろめたさまでも感じているかもしれません。

そんなときには、あなたに対抗してくる相手に対して、笑顔で自然に振る舞うことから始めましょう。

同じように競争心や対抗心をむき出しにすることは得策ではなく、逆に、人間関係を悪化させるだけです。

共に高め合えるライバルとして、同志として、相手のことを考えてみることで、

気持ちもすっきりしてくるものです。

<成果を上げられない部下へのストレスを抱えているあなたに>

職場で仕事ができる部下を持つ場合とできない部下を持つ場合とでは、

上司としてのストレス度合いは大きく異なります。

仕事ができない部下だと、あなたが思いこんでいる人材は、もしかしたら、

ちょっとしたことがきっかけで、大きく成長することができるかもしれません。

仕事関連で、部下の得意なことや好きなことを知り、良いところを伸ばすチャンスを与えましょう。

成果が上げられないことを叱るばかりでは、あなたも部下もストレスが増幅する一方です。

部下と一緒に、なぜできないのかという根本原因を考え、取り組みやすいことから

改善策を実行してみることが大切です。部下が、少しでも前進できたときには、

あなたが喜んでいる姿を見せ、心の底から部下を褒めることも効果的です。

<思い通りに動いてくれない取引先へのストレスを抱えるあなたに>

約束の期日にいつもぎりぎりで、間に合わないことさえある取引先を持つ方は、

いつも大きなストレスと戦っています。

自分の権限では、簡単に取引先を変えられず、上司からはいつも進捗が悪いと叱られ、

板挟み状態になっている方の気苦労は絶えないものです。

そんなときには、取引先の担当者の言い分も聞きながら、共に実現できそうな改善案を

自分から提案してみましょう。自分の都合や要求を取引先に伝えるだけでは、

何も変えることはできません。取引先の実情にも一定の理解を示しながら、

自分の言い分も取引先に納得してもらって初めて、両者がスタート台に立てるものです。

お互いのメリットを追求できる方法を生み出すことで、将来の良きビジネスパートナーとして

確固たる信頼関係を構築できるようになるはずです。

◎職場の人間関係に起因するストレスは、数えればきりがありませんが、

自分から良い方向に物事を変えていきたいという強い気持ちを持つことで、

今まで気づかなかった対処策や解消法を思いつくものです。

ストレスを解消するためには、自分の考えや行動を変えることから始めるのが最も早道です。