174 『気合と根性』

『気合と根性』

◎結果を出すには、気合と根性が必要!

「気合と根性」フレーズが使いづらくなった現代。

「気合と根性」と聞くと、体育会系のノリのように感じられ、時代遅れではないか? 

そのような考え方には傾倒しないほうがよいのではないか?・・・ という声が聞こえてきそうです。

確かに「気合と根性」だけで結果を出す、というのはどこか時代錯誤を感じさせる表現ではあります。

強い気持ちが前へ行き過ぎ、問題を起こす指導者がクローズアップされる昨今、

ビジネスの現場でも、ますますこの言葉は使いづらくなった印象があります。

でありますが、結果を出すには「気合と根性」は必要!

気合や根性を入れる、ということは、精神を集中して物事に取り組む、勢いをもって打ち込む、

という意味になります。

一生懸命に精神を集中させて行動することで、良い結果へつながります。

※気をつけるべきポイント:「気合と根性」は前提条件である。

<「気合と根性」が必要な理由その1>

仕事で結果を出すためには、マネジメントサイクルをまわすことがとても大事です。

結果を出すための仮説を立てても、期待通りに結果が出ることは稀です。

ですから、計画を立てても実行している最中に定期的なモニタリングが必要です。

いわゆるPDCAサイクルをまわす、ということです。PDCAとは、PLAN(計画)→ DO(実行)→ CHECK(評価)→ ACT(改善)のこと。

ところが現場に入って、このマネジメントサイクルをまわそうとしたときに、一番引っかかるのが「DO(実行)」の部分です。

誰もが現状のまま維持したいという心理欲求「現状維持バイアス」が働いています。

新しいことを「DO」することは、できれば避けたい、やりたくない。理屈ではなく何らかの理由を探し、やらない言い訳を探してしまうものなのです。

ですからまず、ここで「気合」が必要です。

「頭ではわかってはいるけれど、なかなか体が動かない」ということは誰にでもあります。

そのときに、「なぜ自分は動けないのだろう?」・「モチベーションが足りないからなのか?」

・「やっても意味がないことだから動けないのか?」 ・・・などと自問自答せず、

この状態のときは気合を入れてやってしまいましょう。頭では「やったほうがいい」とわかっているのですから。

無理やり「やらない理由」ばかりを探していると、行動力のない悪癖が身についてしまいます。

<「気合と根性」が必要な理由その2>

2つ目の理由は、「やり切る」ときです。

前述したとおり、頭ではわかっていてもなかなかスタートさせることができないものです。

気合と根性で、行動をスタートさえできれば脳が「作業興奮」を味わい、やる気スイッチが入ります。

しかし最初は勢いがあっても、なかなかそれを持続できず、フェードアウトさせてしまう場合があります。

前出のPDCAサイクルを正しくまわすためには、決めた行動をやり切る必要があります。

やり切らないのに、モニタリングしても正しい評価ができません。

行動計画は、やり切ってこそ意味があり、そして次のアクションへと繋がる検証ができるのです。

しかしひとたび行動をスタートさせると、想定外のことが多く発生するものです。

行動をやり切れない理由が次から次へと襲来してきます。

そこでまた出番となるのが「気合と根性」です。

ちょっとした想定外のことがあっても、気合で乗り越えましょう。

どうしたらいいのか自分で考えるのです。それでも妙案が思いつかない場合は誰か(上司など)に相談するのです。

自分で考えるのも億劫ですし、誰かに相談することも面倒でしょう。

ですから面倒くさいことをやるために「気合」を入れるのです。

気合と根性を入れて、自分で決めた行動をやり切ってしまいます。

私達は、仕事の場で、また暮しの場でも多くの場合、新しいことへのチャレンジの毎日です。

結果を出すには、「気合と根性」が必要です。