202 『伝えて、動かすための鉄則』

『伝えて、動かすための鉄則』

◎最高の力を発揮して、結果をつかみとる!

すべては、「伝える力」に課題あり。・・・「伝える力」を高める3つのポイント。

<ポイント1>:相手を知る。

何かを伝えようとするときには、当たり前ですが伝える相手がいます。

まずは、その相手がどういう人なのかを理解することが大切です。

ここで意識するとよいのは、

①相手がどのような人なのかを知ること

②相手の社会的な立場(相手が社内であれば社内での立場)について理解することの2点です。

それぞれについて、考えてみましょう。

まず、①相手の理解ですが、相手の能力・スピード重視か慎重派か・締切厳守派か締切破り常習犯か、

といった仕事のスタイル・性格・仕事への姿勢といった「特徴」と、

どのような「動機」で動くタイプの人なのかという2つの点について知ることが重要です。

人が動く主な動機には、成長につながる・評価や報酬につながる・人の役に立ちたい

・好きなことをやりたい、良い人と思われたいなどがあります。

成果を出すビジネスパーソンの特徴のひとつとして、

「普段から仕事で関わる人たちがどのような人なのかに興味関心を寄せている=人への関心が強い」

という特性が挙げられます。自分は普段から、どれだけそういった姿勢を持つことができているのか、

振り返ってみてください。

また、②相手の社会的な立場への理解については、まずは相手のポジションや所属する部門内での

立ち位置・周囲からの信頼度・影響力などを、冷静に分析しましょう。

その上で今回、伝えようとする内容に対して、基本的なスタンスが

ポジティブなのかネガティブなのかについて、考えを巡らせるのです。

ポジティブな場合は、具体的に相手に何らかのメリットがあるはずです。

逆にネガティブな場合は、何らかのデメリットがあるはずです。

そのどちらでもない場合ももちろんありますので、まずは冷静に見極めましょう。

<ポイント2>:伝える場面を具体的にイメージする。

伝えることがうまいビジネスパーソンは、ポイント1で的確に相手を捉えた上で、

伝えるシーン・相手の反応などの具体的なイメージを作り込みます。

話の切り出し方・相手の反応・それに対する自分の対応、そして話を終える時のシーンまで、

具体的に想像するのです。

ここで重要なのは、相手の感情に配慮することです。

人間には感情があります。伝える内容には、相手にとって本来受け入れ難いようなものから、

喜びを感じるようなものまで、さまざまなものが考えられます。

相手がネガティブな感情を抱く可能性がある内容を伝える場合は、

最初から納得してもらうところを目指すのではなく、まずはその感情を和らげること、

さらに言うとネガティブな情報を周囲に言いふらさないことがゴールになるのかもしれません。

また、ロジックをしっかりと作っておくことも重要です。人が納得して行動するのは、

その内容が理にかなっているからです。最も伝えたいことは何かにフォーカスし、

メインのメッセージを絞り、それを支える根拠を明確にすることを意識するとよいでしょう。

<ポイント3>:途中で諦めない。

ポイント1で相手を理解し、ポイント2で具体的なイメージを持ったからといって、

それですべてがうまくいくかと言えば、そんなことはありません。

いくら伝えるのがうまい人でも、どんな場合も1回のコミュニケーションで100%伝えきり、

相手に行動してもらうというところまで行ける人は、まずいないでしょう。

相手の反応を見ながら、いったん話をやめて後日改めて場を設定したり、

自分の上司からも話してもらったりと、手を替え品を替え、粘り強くコミュニケーションするのです。

ビジネスをスムーズに進めていくビジネスパーソンは、このように、

繰り返し粘り強く伝えるという特性を持っています。

しかし、実はこれ、「言うは易し、行うは難し」の典型例かもしれません。

そもそもなぜ粘り強くコミュニケーションができるかといえば、

おそらく、コミュニケーションしようとしている内容が重要だという確信を持っているからです。

何が何でも成功させたいという強い想いが、粘り強いコミュニケーションを生むのです。

伝える力を高めるということ・・・最も重要なことは「コミュニケーションは受け手が決める。

伝わらないのはすべて自分のせい」というマインドセットを持つことです。

しっかりと自分自身に矢印を向け、何が課題なのかを常に考える癖をつけていきましょう。

必ず、スキルアップと共に良い結果が得られます。