[ 第三印象を良くする ]◎行動習慣によって形作られる印象が「第三印象」
・・・自然と周囲がアピールしてくれる印象
・・・直接伝えられるよりも印象が強まる「ウィンザー効果」発生
・・・受け取る「インパクト」が強い。
・・・「第三印象」を良くしましょう!
「第一印象」は大切ですから、身だしなみや表情・姿勢・明瞭でわかりやすい話し方等、
「第一印象」を良くするために心がけることはたくさんあります。
特に、初対面のとき相手に与える印象を良くすることは、人間関係を良好に保つうえで、
とても重要なことです。
とはいえ「第一印象」を良くしたい、と思いながらも、なかなか上手くできない場合があります。
一番わかりやすいのが「笑顔」。
「笑顔を意識して話す」と思いながら、上手くできません。
表情や姿勢、態度は「習慣」の集積です。
習慣は、過去の体験の「インパクト×回数」でできていますから、
意識する「回数」がとても重要です。
自然と「笑顔」ができるようになる「インパクトのある体験」など存在しないからです。
身だしなみや声の出し方も「習慣」です。
日ごろから強く意識していないと、身につかないものです。
「場数」が重要です。
パッと見の「第一印象」に比べ、「第二印象」とは、少しの時間、触れあってから抱く
相手の印象のことです。
たまに接触するときに抱く印象も含まれます。
就活のときなどの「面接」では重要視される項目です。
「パッと見はいいんだけど、話しはじめたら全然ダメだった」
・「笑顔は素敵だし、ファッションセンスもよく好感をもったけれど、
すぐに自己中心的な人だとわかった」 ・「最初は暗い感じの印象を受けたけど、
コミュニケーションをとってみると、冷静で、かつ論理的な受け答えができる。
判断能力に優れている印象を受けた」 等・・・つまり「第二印象」とは、
「最初は~だという印象を持ったけれど、すぐに別の印象を感じた」というものです。
前述したとおり、人の思考プログラム(習慣)は「インパクト×回数」でできています。
インパクトは「ギャップ」によっても創出されるものです。
「見た感じより、すごくいい感じの人」・「挨拶するまでは良かったけど、挨拶だけだった」等。
良くも悪くも「第二印象」とは「第一印象」とのギャップによって創り上げられるものですから、
印象として強く残ります。
「素」の部分が垣間見えるからでしょう。
プレゼンや接客なら「第一印象」のみでも、かなり好感度をアップできますが、
「面接」等では、「第二印象」を最重視したいですね。
しかし「第二印象」を良くしようにも、それも苦手、という人もいるでしょう。
自分は誠心誠意アピールしているのだけど、なぜか伝わらない。
なぜか誤解される。
「覇気がなさそう」・「積極的に見えない」等、本当はそうでもないのに、
そのように思われてしまい損をしている。
どうしても好感度を上げられない。
という人もいるでしょう。
しかし接客業や、製品のデモンストレーションを担うような仕事をされるならともかく、
そうでなければ、それほど悩む必要はありません。
はっきり言って、所詮「第一印象」・「第二印象」などは「点」の情報です。
「第一印象」・「第二印象」が良くても悪くても、「できる人」はできるし、「できない人」はできない。
これは断言できます。
見た目も喋り方もイマイチなのに、企業の屋台骨を支えるぐらいに結果を出すトップセールスは
ゴロゴロいます。
メディアに露出している人は「見た目」や「プレゼン能力」も凄いかもしれませんが、
普通の仕事をしている限り、ほとんど関係がありません。
何より、「点」ではなく「線」で考えることが重要です。
「第一印象」・「第二印象」が良くても悪くても、日頃から正しい行動をとっているかどうかです。
愚痴をこぼさず、不安や不満を口にせず、淡々と組織に貢献する行動ができるかどうかです。
お客様の要望にスピーディに応じることができるか。
・・・これらの行動習慣によって形作られる印象が「第三印象」です。
「第三印象」は、その人自身が自分を装飾・デコレートしなくとも、代わりに周囲がアピールしてくれます。
その人と「点」ではなく「線」の付き合いがある人、行動習慣や日ごろの考え方までわかっている人が、
その「印象」を周囲に伝えてくれるのです。
第三者を介した情報・噂話のほうが、直接伝えられるよりも印象が強まることを
「ウィンザー効果」と呼びます。
まさにこちらのほうが「インパクト」が強いと言えるでしょう。
しかも前述した通り、インパクトは「ギャップ」によって創出されます。
「第一印象」・「第二印象」がイマイチのほうが、「第三印象」は高まってしまうという
逆説的な考え方もできます。
それでは「第一印象」・「第二印象」・「第三印象」の、いろいろな組み合わせを考えてみましょう。
<「第一印象」が良い・「第二印象」が悪い・「第三印象」が良いという組み合わせ>
「あの人、最初に会ったとき、すごく感じが良かったんだけど、すぐに自己中心的だとわかった。
でも、この1年近くで仕事をしていて思ったんだけど、やることは速いし、問題意識がすごくある。
誤解されやすいだろうけど、実はすごくポテンシャルがある人だと思う。」
<「第一印象」が良い・「第二印象」が良い・「第三印象」が悪いという組み合わせ>
「うちのスタッフで、見た目が綺麗で、接客態度も良くて、お客様から気に入られているんだけど、
とにかく遅刻が多い。
理不尽な不満も多く、手を焼いている。
すごく厄介な存在だ。」
<「第一印象」が悪い・「第二印象」が悪い・「第三印象」が良いという組み合わせ>
「最初会ったとき、とても地味で、話しても、マイナス思考な感じの印象を受けたんだけど、
実はあの人、全然違う。
アピールしないだけで、裏でとても努力してるし、がんばり屋だ。
仕事を覚えるのが人よりも時間かかるようだけど、愚痴もこぼさずコツコツ継続している姿勢は
見習いたい。」
※「第一印象」も「第二印象」も、どちらも所詮は「点」の印象です。
「第一印象」・「第二印象」のスコアが高得点なほど、「第三印象」が悪い場合、
ギャップが激しくなります。
「あの人、真面目そうだけど、全然ダメ」と思われてしまうのです。
気を付けたいですね。
しかし、だからといって「第三印象」のスコアを上げるために、
あえて「第一印象」・「第二印象」を悪くする必要はありません。
なかなか初対面の人に好感を持ってもらえない人だけ、後で挽回する楽しみが増えていい、
というぐらいの気持ちを持つことが大切です。
「そのうちわかる」・「いつかは報われる」と考えることです。
中には「第三印象」が良いのに、いつまでも「第一印象」・「第二印象」を引きずる人も
いることでしょう。
しかし、それはその人の認知能力の問題です。
人を表面(うわっつら)でしか評価しないような人なので、
その人本人の「第三印象」が悪いと言えるでしょう。
「第三印象」の悪い人に、良い印象を持たれなくても気にする必要はありません。
☆「表情」・「態度」は変えづらくとも、日々の行動をメンテナンスしていくことが大切です。
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