272[ モチベーションを維持する作戦 ]◎目標を達成するためには「モチベーションの維持」が肝心です。

[ モチベーションを維持する作戦 ]

◎目標を達成するためには「モチベーションの維持」が肝心です。

「モチベーションを持続させるための4つの方法」をご紹介致します。

モチベーションは、内向きか外向きかで大きな差が生まれます。

ここでの内向きとは「内発的動機づけ」、つまり外から与えられるご褒美ではなく、

人の内面からわき起こるやる気を指します。

人生を変えうる進歩や幸福に結びつくようなモチベーションです。

外から与えられるご褒美(例えば、褒め言葉や競争に勝つことなど)は、

始めのきっかけになるかもしれません。

しかし、長期的なモチベーションを維持するためには、

目標達成に対する価値やそこまでの過程によるところが大きいのです。

幸福に関する内発的動機づけは、「未来の状態」や「好ましい像」ではなく、

現在の幸福に関係します。

良好な生活習慣を持続させるためには、実生活に関係するものでなければなりません。

「遠い目標」であってはいけないのです。

未来の状態について漠然とした警告を鳴らすより、「ああ、今自分はとてもリラックスしている。

精神状態良好!」と、手に取るように思えると、やる気が起きます。

このような内発的動機は、私たちすべてに始めから備わっているものではありませんが、

後天的に学べるものなのです。

<最初の課題:「やらない理由」を見つけない>運動習慣を持たない多くの人は、

運動したくない理由をたくさん挙げることができます。

「運動から得られる恩恵はない」・「忙しい」・「見た目が気に入らない」

・「つまらない」などです。

これらの(間違った)考え、自分を自分で妨害するような考えを持っている人は、

「運動では何も変わらない」と思いがちです。

楽しんでいないし、また興味も持っていません。

しかし、誰もそれを攻められないのです。

否定的な考えが頭をよぎっている状態では、身体活動に魅力を感じないでしょう。

動機付けのためには「運動は価値のあるものだ」と信じなければなりません。

<モチベーションを持続させるための4つの方法>具体的には、「私ならできる」という感覚、

自立した考え方/論理的思考、賢い目標設定、人との約束です。

以下で、一つずつ説明しましょう。

1.「私ならできる」という感覚「私ならできる」という感覚(自己効力感、self-efficacy)が

高い人は、課題をこなし、目標を達成する自分の能力を信じています。

そして、次のような考え方をする傾向があります。

「自分で立てた目標を達成できる能力がある」・「努力したら成果を出せるだろう」

・「障害に突き当たっても、目標達成のために違う方法を取れる」

・・・このような考え方は、良好な習慣をつけるために最も効果があり一貫したものです。

できないと思っている限り目標は達成できません。

「私ならできる」という感覚が高い人ほど計画を遂行し続け、習慣化させられるでしょう。

この感覚を高めるためには、次の3つの方法があります。

①早期の成功を確実にする:何かを始めるとき、必ず上手くできそうなものを選んでください。

そして、できる範囲で徐々に強度を上げていき、目標を達成してください。

②自分が行いたい活動で他人が成功しているのを見る

:観察する人があなたに似ている人だとより効果的です。

近所の人、友人、同僚などが良いでしょう。

その人の成功を目にすることで、あなたの自己効果も高まるでしょう。

③協力してくれる人を見つける:親身に接してくれる人は、

上手くあなたを励ましてくれます。

フィードバックが他人との比較ではなく、現実的であなたのスキルアップに

焦点が当てられていることを確かめましょう。

<自立した考え方/論理的思考>自立した考えを持っている人は、うろたえや怒り、

意気消沈を呼び起こすものは何もないことを知っています。

気分は人の思考に左右されるのです。

自動車会社フォード・モーターの創設者ヘンリー・フォードはこう言いました。

「できると思えばできるし、できないと思えばできない」。

この内面的な勝負なしにモチベーションは語れません。

しかし、誰もが自立した考えを持って生まれてくるわけではありません。

否定的な考え方を理性的に処理することを学ばなければいけません。

「無意識に持つ否定的感情」はモチベーションや目標設定の妨げとなります。

否定的な考え方とは次のようなものを指します。

1. 不適切な感情「感情的論理」とは、何かを思うと自動的にそれが事実だと

思い込んでしまうことです。

(例:「自分は負け犬のようだ、そうに違いない」)

2.失敗の予言占いは恐怖心(つまり、誤って事実と受け止められる証拠)を利用して

将来を予測するものです。

3.読心術根拠なしに他人が自分を否定すると思ってしまう感情です。

これらの考え方を避けるためには、次のような問いかけをしてみましょう。

「私の考えに根拠はあるのか」・「友人が私の立場だったら何と声をかけるだろう。

自分が今思っていることをその子に言わないとしたら、なぜ自分は今それを思っているのだろう」

・「もし、この感情が自分の気分を悪くし、生活に害を及ぼすのなら、

なぜその考えを改めないのだろう」

<賢い目標設定>より賢く目標を設定することで、心身の健康状態の矛盾を取り去ることができます。

ここでいう「賢い」とは、具体的である、測定できる、到達できる、現実的である、

すぐに取り掛かれる、念入りに考えられているなどを指します。

<人との約束>習慣化した良好な日常を続けるのは、特に難しいですね。

しかし、経済行動学は、内的/外的に働きかけるヒントを与えてくれます。

この学問は、「約束」という考えに基づいています。

意味合いも私たちが思う「約束」と同じです。

行動を変えたいと願う人が、親しい方と「約束」します。

そして前向きに取り組むのです。

必ず成果につながります。

≪最後に一言≫内発的動機を持たずにモチベーションを持続させるのは、

不可能ではないにしても難しいのです。

自分を信じ、理性的に考え、賢い目標を設定し、約束をしましょう。

そうすることで「長期的な成功」に取り組むための十分なモチベーションを持ち続けられるはずです。

『希望を捨てない人にのみ、道が開ける。』