326[ 最後に勝負を決める資質 ] ◎安息日モードのとき、人はアイデアが浮かぶのです

[ 最後に勝負を決める資質 ]
◎安息日モードのとき、人はアイデアが浮かぶのです

仕事のメカから“人間”に戻る土日の安息日モードに、良いアイデ
アが浮かびます。

ぼんやりと 1 日を過ごす中、ふとしたはずみで、 懸案事項が解決します。

イスラエルにはシャバットと呼ばれるユダ ヤ教の安息日があり、毎週金曜日の日没から土曜日の日没まで、

人々 は一切の労働をせずに過ごします。

イスラム教社会では金曜日が安 息日で集団で礼拝が行われます。

キリスト教社会の欧米でも日曜日 には家族で教会のミサに参列します。

こうした安息日は宗教上の理 由とは別に、時間管理の視点から捉えますと、

精神を活性化するた めの人間の知恵といえます。

人は安息日モードのときほど、いろい ろなアイデアがひらめきます。

スケジュールが過密だったり、土日 を使った出張が連続して、仕事のメカ状態が長く続くと余裕がなく なり、

過敏に反応し、怒りやすくなります。

精神的な疲れが蓄積す るのです。

そのままいけばどこかで壊れます。

そこで、仕事から離 れてメカから“人間”に戻りますと、良いアイデアが浮かぶのです。

良いアイデアが安息日モードのときに浮かぶのは、どこか自分の原 点に立ち戻るところがあるからなのです。

実現結実の手法の一つに、 ひらめいたアイデアを手帳の付箋に乱雑に書き留めます。

そして、 週明けの朝、手帳を開いて、仕事へとつなげます。

手帳に直接書き 込もうとすると丁寧な文字に気を遣うこととなるため、張りつけ方 式のほうがはるかに手軽。

その意味で付せんは安息日と仕事日とい う、2 つの時間を結ぶメッセンジャー役であり、

手帳は自分がいつ、 どんなことをひらめき、何を思いついたかを記録する個人的なアー カイブとなります。

<ビジネス社会では時間は命>

時間を守ることに関しては強迫観念に近いものを持つことも必要で す。

待ち合わせも必ず 5 分前に着き、車で 1 時間で行けるところへ も交通渋滞を考え、1 時間半前には出発します。

時間を守ることはビ ジネスの正義です。

会議の時間設定も、その時間まで会議ができる という意味ではなく、

遅くともそれまでには終わっていなければな らないと考えるべきで、30 分の予定を 20 分で切り上げれば、

参加者 全員の生産性は 1.5 倍に上がります。

会議は「何を、誰が、いつま でに」、つまり、行うべきアイテム、実行責任を負う人間、

デュー デイト(締め切り期限)のアクションプランを決めさえすればいい場です。

これが曖昧ですと長引きます。

このアクションプランで重 要なのがデューデイトの決め方です。

本人に決めさせると、マージ ン(余白)を取ろうとする傾向がありますので、

ディマンドサイド の視点で上司がイニシアチブを取って決めなければならないのです。

期限を決めたら、進捗具合のモニタリングを適時行うのはいうまで もありません。

このとき、当事者たちに問われるのが「時間感性」 です。

時間に対してどれだけ高い感度を持てるか。

それぞれの事業 や仕事には求められる時間軸があります。

例えば、今日指示したら、 時間軸を的確に読んで翌日には答えが出せる人と、

催促されて初め て出てくる人とでどちらを取るかといえば、時間感性の豊かな前者 となります。

求められる時間軸は言葉で説明しなくても暗黙のうち に了解できなければなりません。

この時間感性は教育によって仕込 めるものではなく、教育している暇もない。

必然、同じ時間感性を 共有できる人間だけが集まった組織で戦うことになる。

ただ、時間 感性はルーチンモードだけでは疲弊します。

ですから安息日モード が必要であり、その両方が結ばれることで平日の仕事も

クリエーテ ィブ・ルーチンにすることができるのです。

今を生きる私たちは、 この時間感性が大きな競争力になる時代が来ていることを自覚すべ きではないでしょうか。